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体幹トレーニングと医療。リハビリに効果的な体幹トレーニング

2014年09月03日

こんにちは、コアコンディショニングリサーチディレクター石塚です。
「痛い!この痛みさえなくなれば試合に出られるのに!」と思いますよね。
ケガや故障のなかで、まず解決したいものが「痛み」といえます。

ところが痛みの緩和に集中し過ぎないように心掛けているというアスレティックトレーナーがいます。
新井翔勇氏がその一人です。
新井氏はテキサス州立大学サンマルコス校の大学院で研究をしながら、陸上選手、野球選手のアスレティックトレーナーとして働いています。
研究と仕事の合間に、新井氏のお住まいにてストレッチポールを使ったコアコンを体験していただきました。

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新井氏のようなアスレティックトレーナーに感動体験してもらうことで、またひとつコアコンが世界に広がる機会になっていくと思います。

【プロフィール】
名前:新井 翔勇
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職場:Texas State University

経歴:
大学: State University of New York at Cortland (Major: Athletic Training/Minor: Sports Management)
大学院:Texas State University (Major: Athletic Training)
資格: ATC, CES, Graston technique certified, Gavilan technique certified

石塚「新井さんが選手のリハビリやトリートメントにおいて最も大切にしていることは何でしょうか」
新井「トリートメント・リハビリの作成の際、基本的な事ですが、痛みの緩和に集中し過ぎないように心掛けています。特に、シーズン中はそうなりがちです。効果的なトリートメントやリハビリメニューを作成するためには、やはりしっかりとしたケガへの認識、しっかりとした診断が必要となってきます。なので、なぜケガが起きたのか、ちゃんと原因を突き止め、再発防止となるためのリハビリを心がけるようにしています(シーズン中だと、やはり難しい所もありますが)。 今、自分がみている陸上選手などは特に慢性的なケガ(太もも裏の肉離れ、すねの痛み、膝周辺の痛み)が多いので、原因追求を大切にしています」

石塚「なるほど。私たちはコアの正常な働きが、多くのケガの予防に寄与できると考えています。新井さんはコアをどのようにとらえていますか」
新井「 様々な動作の基盤であり、人間の基本的な動きである歩行や直立への第一ステップだと考えています。なので、コアが弱い選手(特に、コアの有効活用や意識しての活用が下手な選手)はどうしても、不必要な筋肉を使ったり、特定の筋肉を必要以上に使ったりと、ケガに繋がる状態に身体を持っていきがちになります。そのため、予防プログラムなどを作る時は、必ずコアのエクササイズを入れています。選手にコアエクササイズをさせる時には、必ず意識的に特定の筋肉を活性化させてから、エクササイズをするように指導しています。これは、コアだけに限ったことではないですが、コアの時は特に重点を置いています」

石塚「今日は、我々のコアコンディショニングを体験していただきました。これの感想・意見をお願いします」
新井「 自分の身体のゆがみを自分で感じとるができました。クライアント、選手が自分で感じ取ることができるのは、ストレッチポールのエクササイズの大きなアドバンテージだと思います。特に、大人数のチームの中で働く我々アスレティックトレーナーは、3〜4人同時に治療・リハビリをすることがあるので、効果的なリハビリの一つになるのでないかと考えています」

石塚「新井さんのお役に立てれば幸いです。さて、日本では、アスレティックトレーナーの恩恵を受けられる選手が多くはありません。日本の子供たちやスポーツ選手に向けて伝えたいメッセージをお願いします。」
新井「 自分は、学生時代にケガをし、リハビリで何をすればいいのかさっぱりわからず、ただぼーっと練習を見ながら、痛みが引くのを待っているだけでした。今思うと、あの時アスレティックトレーナーに相談することができれば、ぼーっとしていたあの時間をどれだけ有効に使えたかと、悔やまれます。スポーツでのケガはつきものです。ケガのために、選手生命を断たなければいけない選手もたくさんいます。ただ、スポーツ中のケガであっても、自分は多くのものが予防できると考えています。

効果的な予防の一つは、コアの強化です。予防プログラムはスポーツ種目によっても違いますし、個々の選手によっても違います。野球選手には上半身(特に肘・肩)のケガ予防、陸上選手には下半身といった具合です。ただ一つ、絶対にコアの強化を入れるようにしています。コアを強くする・身体のバランスを良くするだけである程度の怪我は、防げるのではないかと考えます。
私はアスレティックトレーナーとして、予防・ケガ直後の診断&ケア・その後リハビリの一連の流れを通して、スポーツ医学の面から、チームへ貢献しています。アスレティックトレーナーがいるだけで間違いなく、運動中の選手の安全面は向上します。日本でのニュースで、熱中症などの生死に関わるケースも未だに起こっていると聞いています。日本でも、アスレティックトレーナーという職業が確立されるように、貢献していけたらと思っています」

石塚「ありがとうございました。これからのアメリカと日本での活躍を期待しています」

石塚利光(NATA-ATC/JCCA-MT/JATI-AATI)

コアコンディショニングリサーチディレクター 石塚利光(NATA-ATC/JCCA-MT/JATI-AATI)

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