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親子のコミュニケーションを良くするために。杉山芙紗子さんワークショップレポート

2014年09月25日

宇部市の親子が集合

宇部市の親子が集合

ジュニアのためのスポーツフォーラム2014の午後、隣接する宇部市文化会館にて
杉山芙沙子さんによる「親子コミュニケーションワークショップ」が開かれました。
午前中の講演会にて概論をお話しされたものを、
午後のこのワークショップで、具体的に細かく実践していく、という形式です。
このワークショップには30名が参加(聴講者を含む)、芙沙子さんの優しく丁寧な講義を受講しました。

参加者に芙沙子さんが常に寄り添っていたのが印象的でした

参加者に芙沙子さんが常に寄り添っていたのが印象的でした

ワークショップという名の通り、芙沙子さんの指導解説をもとに、
実際に親子でコミュニケーションをはかっていきます。
サポートには杉山愛さんの実妹であり、芙沙子さんの次女である舞さんが入られます。
この実際の親子の掛け合いを参考に参加者も実践します。
お二人とも常に笑顔を絶やさず、優しく参加者に接しておられました。

親子ダイアローグの説明

親子ダイアローグの説明

参加者親子も真剣な表情でお話しに耳を傾けます

参加者親子も真剣な表情でお話しに耳を傾けます

この記事では、このワークショップで行われた内容「親子ダイアローグ」のうち、
「仲直りのキャッチボール」という方法をご紹介します。
これは1960年代にアメリカで考案されたコミュニケーション術で、
親子関係のみならず、チーム、職場でも使えるというものです。
今日は、親が子に対して、しつけの一環として取り組む方法を行います。

(1)まず一方が相手の気に入らないところを具体的に言う。例えば「私はあなたがお部屋を散らかすところが気に入りません」
(2)聞き手は、相手が言ったことをそのまま繰り返す。「あなたは私がお部屋を散らかすことが気に入らないんですね」
(3)今度はその行動をされた時にどう感じているのかを言う。「私はあなたがお部屋を散らかす、そのだらしないところが全てに通じているので、残念で直してほしいと思います」
(4)聞き手は、相手が言ったことをそのまま繰り返す。「あなたは、私がお部屋を散らかす、そのだらしないところが全てに通じるので、残念で直してほしいと感じているんですね」
(5)そして、最後に相手に対して変えて欲しいことを3つ言う「お部屋を散らかさないでほしい。お部屋の掃除をしてほしい。玄関の靴を揃えてほしい」
(6)聞き手はできることを1つ選んで約束する。「まずは玄関の靴を揃えます」

これを芙沙子さんと舞さんでやりとりを示してみせます。参加者はまずシートに親子で相談しながら実際に家庭で起きていることを
書いていきます。この間にも芙沙子さんと舞さんは参加者それぞれに何度も声がけをして、やり方について相談にのっていました。

実際にコミュニケーションのやりとりを書いていきます

実際にコミュニケーションのやりとりを書いていきます

分からないところや、子育ての難しいところなどを芙沙子さんに直接お話しできます。舞さん(奥)も素敵な笑顔で参加者を手助けしていました

分からないところや、子育ての難しいところなどを芙沙子さんに直接お話しできます。舞さん(奥)も素敵な笑顔で参加者を手助けしていました

このシートができあがったところで、代表の親子一組が前に出て実際にやってみせます。
家での片付けを実際に約束するところまで発表し、微笑ましいやりとりが完成していました。

いよいよ前に出て発表です

いよいよ前に出て発表です

実際には、これは親からの一方的な要求ではなく、子からも親への要求をオーダーします。
子どもから見て、親に改善して欲しいことはあるでしょう。このようにして話す機会を設けて、
お互いに約束することでより深い関係を築けるのだそうです。皆さんも試してみてはいかがでしょうか。

このような実践をいくつか行って、ワークショップは終了。
閉会後の声の中で「楽しかったね」「来て良かったね」との感想が聞かれました。
主催者としても、このような機会をまた全国各地で設けられればと思います。
杉山芙沙子さん、舞さんほかNPO法人パームインターナショナル湘南の皆様に感謝致します。

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